共同研究・ケース作成 

 

 組織の現場には、外部からは見えない実践、すでに機能している仕組み、蓄積された知見があります。これらは現場では当然のこととして扱われる一方で、外部に対して説明する言葉や、他の組織と比較する枠組みを持たないまま、暗黙のままにとどまることが少なくありません。

 共同研究は、組織の現場で起きていることを、学術的な枠組みで言語化し、後に残る知見として編集する協働です。調査、ケース作成、論文執筆、白書編纂など、形式は組織の目的に応じて設計します。 

このような方のご相談を想定しています

  • 自社の取り組みを、学術的な枠組みで言語化し、対外的に説明できる資産に変換したい。
  • 社内で機能している実践を、他部門・他拠点にも展開するため、比較可能なケースとして整理したい。
  • 業界内で先行している取り組みを、他社との比較研究として記録したい。
  • 産学連携プロジェクトや、官公庁との調査研究を通じて、組織の知見を社会に発信したい。
  • 海外拠点の運営実践を、国際的な文脈で位置づけたい。
  • 長期継続している事業の条件を、次世代への引き継ぎのために記録したい。


想定する相談者は、企業の経営企画部門、人事部門、研究開発部門、DX推進部門、海外事業本部、官公庁の政策研究部門、学校法人や公益法人の運営責任者などです。


扱う問題

  • フィールドワークを伴うケーススタディの共同実施
  • 社内事例の理論化と外部発信資産への変換
  • 比較可能なケース集の作成
  • 業界団体・官公庁・産学連携組織との調査研究
  • 組織のオーラル・ヒストリーと長期継続事業の記録



扱わない問題

共同研究ではお引き受けしない領域を、明示しておきます。

  • 純粋にアカデミア内部での研究協業(研究者間の論文共著等は、共同研究の枠組みではなく学術活動として別途対応します)
  • 短期のコンサルティング業務の代替としての「研究」名義の受託
  • 守秘契約のみに基づき、外部発信を想定しない調査受託(共同研究は、何らかの形で成果物が社会に残ることを前提としています)
  • 組織の広報素材・マーケティング資料の作成代行
  • 調査結果について、組織側の意向に沿うよう事前に結論を調整することを求められる依頼


依頼のリズム

 共同研究は、半年から数年の研究期間を想定しています。調査設計、フィールドワーク、分析、執筆、校正まで含めると、最小でも半年、本格的なケーススタディや論文・書籍であれば1〜3年の期間が必要になります。

 組織側には、研究への協力と、研究期間中の調整窓口の設置をお願いします。具体的には、インタビュー協力者の調整、内部資料のアクセス、現場観察の受け入れ、成果物の事実確認などです。

 成果物は、組織の目的に応じて設計します。査読付き論文、学術書の章、ケーススタディ、白書、業界レポート、社内向け分析文書など、形式は相談の中で決めていきます。一つの調査から複数の成果物が派生することも珍しくありません。


既刊の共同研究・ケース作成事例

 これまでに筆者が共著・共同研究で関わった既刊の成果を参考までに示します。いずれも公表済みで、実際の進め方と成果物の水準をご確認いただけます。

  • ゲノムコホート事業における市民団体と大学の協働に関する研究
  • タイ味の素社の現地化プロセスに関するケース研究
  • 北海道内7組織を対象とした人材育成・リスキリング調査
  • 京都大学経営管理大学院・小樽商科大学ビジネススクール所蔵のビジネスケース


 これらはいずれも、組織側の協力を得ながら、学術的な枠組みで実践を記述した成果物です。具体的なご相談内容に応じて、近い性格の事例をご紹介できます。

 

初回までの流れ 

 まず、お問い合わせフォームから、組織の概要、研究対象としたい取り組みの性格、想定する成果物の形式、希望する期間などをお知らせください。内容を確認のうえ、メールで折り返しご連絡します。 

 その後、企画相談を行います(オンライン可)。ここで、研究対象として成立するかどうか、共同研究として扱うべき問題か他の形式が適切か、相互の期待の整合などを確認します。 

 企画相談を経て、双方が前進の意思を確認した場合、研究計画書の草案を共同で作成します。計画書には、研究目的、対象、方法、スケジュール、成果物、役割分担、費用、知的財産の扱いなどを明記します。これに基づき、正式な契約を締結して研究開始となります。 

ご連絡はこちらからどうぞ。または、以下のe-mailよりお問い合わせください。

hazui※res.otaru-uc.ac.jp 「※」を「@」に変えてください。